「よし、と。とりあえず動いてもいいよ。 ただし、無理はダメだからね」 「あ、ありがとうございます」 手当てされた白い包帯を軽く触りながら、 吉水さんを見上げると、 柔らかく吉水さんは微笑む。 その表情は、 不安を感じさせない。 大丈夫だと、 そう、言っているようだった。 濁っていた世界が、 滲んでいた想いが、 やっと、 はっきりと見えた気がした。