ガン見されていることに気づいた次の日。

また掃除の時間がやってきました。

咲季「今日もガン見の先輩いるかなー?」

『そりゃあいるでしょ!!ガン見の先輩たちもあの掃除場所なんだから』

あたしたちの間では先輩たちのことを“ガン見の先輩”と呼ぶようになっていた。

だって名前しらないし。

被服室に入って掃除道具を手にしてまた集まるあたしたち。

柚菜「あたし、あの先輩と同じ小学校だったから知ってるよー」

『え、うそ!!どの人?』

あたしはカーテンと窓をあけながら言った。

昨日と同じ人があたしを見ていた。

あたしはすぐに目をそらして、あたしは柚菜に視線を向けた。

柚菜「えーと、愛李をガン見している人が西村 彼方(ニシムラ カナタ)先輩。あっちの竹ぼうきを持っている人が永井 弘人(ナガイ ヒロト)先輩。あと1人は愛李たちの小学校じゃなかったっけ?」

あたしと奈美と咲季は細野小学校から、柚菜は奥田小学校からこの真香中学校に入学した。