教室に入ってすぐ真帆に抱きついた。

『うれしいよぉ…』

涙が目にうかぶ。

だって手ふってくれるなんて久々だったから。

だって少しは期待してもいいんでしょ?

少しはドキドキしてもいいんでしょ?

あたし、バレンタイン、亮太くんにチョコあげる。

迷惑がられるなんて、関係ない。

もう、迷わない。

真帆「愛ちゃん、乙女~!!」

『ぐすっ…、乙女、じゃないし…』

真帆「これのどこが乙女じゃないって言えるのよ」

『うん…』

あたしは真帆から離れて涙をふいた。