先輩とあたし。


あぁ、だめだなぁ。

今のあたし、誰にでもドキドキしちゃいそう。

あたしは部屋に戻ってお菓子を食べながらまったりしていた。

佐波「あのさー、今日なおがかっこよく見えちゃった」

ってポッキーを一口ポキッと食べながらそう告げた。

凪瑠「なんで?」

佐波「今日のスキーのときにうちの班って転んでもインストラクターの人とか止まってくれないからどんどん置いていかれちゃうんだけど、なおが待っててくれたんだよね」

眞希「へぇー」

真帆「優しいねー」

佐波「でしょー?あと、今日正面衝突しちゃってごめんって謝ってくれてスキー終わった時にもまた謝ってくれて、なんかいいなぁって思ったんだよねぇ」

『へぇー』

なんか青春してるなぁ。

あたしのスキーの班はみんな女子だからそんなドキッとするようなハプニングなんてない。

あるとしたら、道連れにして人が滑り落ちていくことぐらい。