ゆるやかな終末

これじゃもう針のむしろだ。
屋上の鉄柵に捕まりながら大声をだして泣く。
ここからならきっと誰にも聞かれない。
あのまま教室で泣いてしまうよりずっといい。

なけなしのプライド、強い風は結衣の涙を吹き飛ばし、
長い髪は風でボサボサになった。