「なぁ、香澄」


「ん、なぁに?」


「これから何か予定、あるか?

 もしなければ、

 俺とカラオケにでも行かないか」


カラオケ。


今の俺を見ていると

意外に思うかもしれないけれど、

元々、歌うのが好きな俺は

学生時代は毎日のように

行っていたものだ。


香澄とのデート先としても、

カラオケ店を利用するくらいに。