ぬくもりをもう一度

「なんだぁ。

 俺らがトップバッターかと思って

 期待してたのに」


そんな事を言いながら、

俺の隣の椅子へストンと座る。


郁哉に続くように、女が1人、

郁哉に隠れるようにして

向こうの椅子へちょこんと腰かけた。


最後のたこ焼きを食べ終えた俺は、

飲み物を喉に流し込みながら、

その女の方をみた。


「郁哉、1人じゃないみたいだな?」


「ちょっと阿久津さん。

 俺が誰と一緒に来たか、

 分かんないとか

 言わないでくださいよ」