ぬくもりをもう一度

「私も、拾うね」


ふわりと温かい香澄の声に、

俺はようやく

心からの笑顔を見せて頷いた。


「ありがとう」


5,60枚はあったであろうそれらを、

俺たちは協力して回収した。


『野々原を受け止める人が現れるように』


そう、心から祈りながら―――。