ぬくもりをもう一度

―――終わった。


ようやく、終わったんだ。


香澄は川尻との関係を、

そして俺は野々原との関係を。


一息ついてから、

テーブルの周りにまで散らばっている

ポストイットを

一つ一つ拾い始めた。


こんなどうでもいいものまで

綺麗な状態にして保管しておくなど、

普通の思考では考えられない。


やっぱり、野々原は

心が寂しいヤツだったのだろう。