ぬくもりをもう一度

“愛する、愛される”ということを

知らないから、

ただただ自分の感情だけで

突っ走ってしまい、

結果的にやり過ぎてしまった。


きっと、野々原は

幼少時代に寂しい思いを

してきたのだろう。


そう思うと、

やるせない気持ちになる。


「野々原には、

 俺よりももっといい男がきっと現れる。

 しっかりと“愛”を教えてくれる、

 素敵な男が」


俺には、野々原の愛を

受け止めるだけの力量がなかった。


きっと野々原自身を

真正面から見てくれる男が、

いつか目の前に現れるはずだ。