「でも、何で先輩達が?」


あたしが聞くと、先輩達はにっこり微笑んだ。


「お前ら、明日準決勝なんだろ?
ちょっと喝を入れてやろうと思ってな」

「鳴瀬先輩が喝って……」

「なんだかなぁ……」

「おい、大和!蓮!」


一年前、先輩達が引退する前に戻ったみたい。


鳴瀬先輩と大和と蓮ちゃんが話してる間にこっちはまた別の話題に。


「去年の準決勝はマジですごかったよな。
あの秀華に勝ったし」

「あれはねー。
頑張ったよねー、みんな」

「今年は?
どっか強豪とブロックかぶってんの?」


南雲先輩がコーラを飲みながらそう聞いてきた。


「決勝にいったら、多分三里に当たります」

「あー……あのバカみたいにうるさい杉崎がいたところか……」

「でも、杉崎達の代が抜けたら三里って強いのかなー」

「今年の三里は期待の一年生がいるんですよ」

「期待の一年?」


南雲先輩と相沢先輩が揃ってあたしの方を見た。