「とにかく、三年のこの時期にそんな不純な動機で入れるわけにはいかない」

「マネージャーとしては!?」

「却下」

「じゃあ、専属応援団は!?」

「何だそれ………却下」

「じゃあー………」


意地でも引こうとしない佐山……。

どうしたものか……。

一年と二年がさっきから不思議そうにこっちを見ている。

早く何とかしなきゃな……。


……その時だった。


「お前ら!!
何やってんだ!!」


監督が怒鳴りながら体育館に入ってきた。

まぁ……もう部活始まって結構経ってるし……怒るよな。


「高瀬!
お前、そんなとこで何やって………って……ん?」


監督は俺の前に立っていた佐山を見て動きを止めた。

……何だ?


「……和宏?
お前、こんなとこで何やって……」

「叔父さん!!」


お……叔父さん!?!?


え……じゃあ、この佐山って……監督の甥っ子!?!?


「俺はこのチワワちゃんとお近づきになりたくて、バスケ部に入部しようとしたんだけど……高瀬が許してくれなくて!」

「誰がそんな不純な動機で許すか」


バカか、お前は。


すると、監督は大きくため息をついて佐山の方を見た。


「お前はどうしてそうアホなんだ……。
そもそもこの学校の生徒じゃないだろ」


……………え?


「「えぇっ!?!?!?」」


マジで……!?!?