さほど差がつかないまま試合は進んだ。 第3クォーターが終了し、第4クォーターも半ばまできた。 本当に……あと少し。 均衡状態が崩れないまま、どんどん時間だけが過ぎていく。 86-87 東第一が一点リード。 あと一回……。 あと一回シュートを入れれば……。 「大和!」 最後の最後で俺にボールが回ってきた。 ……これは絶対入れてやる。 しっかりボールを受け取り、俺はゴールに向けて走り出した。