「アキ君も……今頃同じこと考えてるのかな」

「え?」

「大和とアキ君ってバスケに関しては考えてることがほぼ一緒だから。
……きっと、アキ君も思ってる。
大和にだけは負けたくない!って」


……かもしれないな。


そしたら、尚更負けられねぇじゃん。

負けるつもりはないけど。


「……決着がようやく付くな」


中一から数えて……もう六年目か。

途中、いろいろあったけど……

……俺のライバルはアイツしかいない。


「じゃあ、あたしはその歴史的瞬間をこの目でバッチリ見てるね」

「何の歴史的瞬間だよ」

「大和とアキ君のだよ。
二人の戦いを一番近くで見てたの、あたしなんだからね」


……そうだな。

あの頃からずっとそばで見ててくれたな。


「夢はインターハイ出場。
そして……目標は東第一に勝つこと」

「……うん」


……勝つよ。

何としてでも。


そして……行く。


夢の舞台へ――