この薩摩兵の砲声で、『鳥羽・伏見の戦い』は 始まりました。



 薩摩兵は火をつく勢いで砲撃を開始し、ただ漠然と待機していた幕府軍は、狼狽して逃げ惑うばかりでした。


 京都見廻組頭・佐々木(ささき) 只三郎(たださぶろう)さまは、部下を率いて刀槍で薩兵の銃隊に挑みましたが、とても歯が立たず、佐々木さまは討死、他の兵達もただいたずらに犠牲者を増やすだけでした。



 鳥羽街道で狼煙があがると、伏見街道でも戦いが始まります。



 伏見奉行所では、幕府兵・会津兵・新撰組が待機しておりましたが、薩摩の大砲が火を噴くと同時に抜刀して飛び出しました。


 近代兵器を用いた薩長軍にここでも白兵戦で挑む幕府軍は、敵砲兵隊の猛撃に合い、次々と倒されていきました。