「笑心、俺の話も聞いてくれるか?」

泣き止んだあたしにそっと聞いてくる
のんクン。

「うん。」
「俺な、実は・・・暴走族なんだ。」

暴走族?あたし、知らない・・・

「暴走族ってわかんねぇか?」
「・・・わかんない。」
「えっと、まぁ簡単に言うとヤンキー
たちの集まりってとこだな。」

ヤンキーたちの集まり?
そんなの、恐すぎ・・・

「俺がしきってる族は全国トップ。
日本で一番、強いってわけ。」
「えっ、のんクンってそこの暴走族の
一番えらい人なの・・・?」

だってしきってるって言ったよね・・・

「そういうことになるな。」
「暴走族ってたくさんケンカするの?」
「俺たちはそんなにしねぇかな。」
「・・・恐いよ。」
「初めて知ったやつは恐いって思うかもしんねぇけど俺らの族はほかの族と
全然ちげぇんだ。」