「支店長〜おはようございます!!」


バタバタと足を滑らせ、自分のデスクに座った。



私の仕事は(自慢ながらも)
私が住んでる町でも結構有名な大手不動産会社‥の事務。

デスクの上には、ゾッとするほどの
資料の山、山、山〜〜(泣)

今日中に終わる自信なんてまったくないし。
だけど、今日は未來のレッスンだから、早くん帰らないといけないし。

あああ……どうしよう……


「ちょっとぉ〜? 何怖い顔してんのよ!!」


クシャクシャっと、眉間にシワを寄せながら書類に目を通していると、同期の明菜が声をかけてきた。

井森明菜
同期入社で、同い年。
彼女は独身で、10年近くお付き合いしている彼氏がいる。
彼女の性格は、ハッキリ言って男(笑)
なのに、超美人でスタイルもいい。
会社にファンだっている。

白い華奢な手で、私のデスクの上の山…を
持ち上げると、

「ほんっとにアンタ、仕事遅いんだから!
いつまでよ??今日中?
あたしだって忙しいんだからねっ」

キツくと怒りながらも、私の向かいの席まで書類タチを持って行ってしまった。


なんだかんだ言って彼女は面倒見が良くて
頼りになる。
口はあまり良くないけれど、いつも何も言わずに私のフォローをしてくれている。

ほんとに…頭が上がりません!!


悪いなぁと思いながらも、彼女に仕事を
任せた私。。。


『オヒルノランチオゴルカラ』

口パクで彼女に伝えると、にやりと彼女の白い歯が見えた。


〘〙12月12日〘〙来場者13人〘〙
えっと‥昨日のモデルハウス来客者数は‥

カチカチとパソコンをたたく。




このお仕事に就いて早くも5年目。
入社した頃は、不動産なんてなんのことやら?って感じだったけど、今ではようやく様になってるかな。


とりあえず、明菜とのLunchタイムまで

ガンバるぞ〜!!