全てがうまく廻りだした




だから



俺は



気がつかなかった






「久央に嫌われたくないよ…………」





心が苦しんでいたことに






「久央理さん、顔色悪いですよ」

「風邪が治ってないんだよ」



俺自身、治していなかった風邪がまた再発しこの忙しさのせいでフラフラ




帰って心抱き締めて寝たい



俺の切実な願いだ




まぁ、抱き締めるだけで終わらないけど





「ちょっと仮眠取る」

「今日はそのまま帰られて大丈夫ですよ」

「だけど」

「大丈夫です」





緋色の言葉に甘え重たい身体を引きずるように帰宅した