「おいっ、笑顔を見せろ!笑顔を。」

ボソッと秋が俺の横を通り過ぎながら耳打ちしてきた。

くそ・・・面倒くせぇ・・・。

「王子~!!」

『ニコッ』

これで良いのか?

俺が笑顔を向けた同級生っぽい女子を見てみると顔を真っ赤にして、

「キャーーー!!王子が笑ってくれたぁ!!」

こんなことで騒ぐのかよ。