わがまま王子の鈴木くん 。





ーーその後、


授業を終えた私は部室にむかった。

奏太郎も所属する

サッカー部のマネをやっているんだ。

毎日やる事がたくさんあるし、きついけど

みんないい人だから、私はサッカー部が好き。


『うぃーす!お、唯ちゃん!』


『あ、勇介先輩』


『あれ?奏はー?』


サッカー部副キャプテンの

2年生、高松勇介(たかまつゆうすけ)先輩。

とってもおもしろくて、

ポーカーフェイスの奏太郎と

いつもじゃれあっている。
(奏太郎はあしらっている)


『奏太郎は、今日休みです…』


『お!じゃあ、俺唯ちゃんといちゃつきほーだいじゃーん!!』


『もー、先輩っ』


2人で笑っていると、


勇介先輩が突然、視界から消えた。



『こら、勇介っ。マネを口説くな!』


驚いて床を見ると、倒れている勇介先輩。

『いって~~…、駿~、』


『駿先輩、今日は早いですねっ』


『うん、今日は委員会ないから』


サッカー部キャプテン、


笹本駿(ささもとしゅん)先輩。



『おぃ、おれ飛び蹴りくらって床に倒れてるの!痛い!唯ちゃん!抱き起こして!』


無視されてた勇介先輩が

拗ねたように寝っ転がってる。



『勇ちゃん、俺達がいるでしょ~』


いつのまにか来ていた部員が

勇介先輩に襲いかかって

爆笑しているから、私も

笑ってしまった。