「ああ、間に合った・・・」

「一分前・・・」
「セーフ・・・」


「「「優香、優!一年記念日おめでとーーー!」」」

「きゃーー!」
「お前ら、ありがとな。」


(げ、朝からうるさいな。文化祭じゃあるまいし。たかが記念日じゃない。わたしには、記念日がうれしいなんて気持ちがよくわからないや。)

「みーき。」

「あー、俊介か。何?」

「お前、あの騒ぎ見てバカみたいって思ってただろ?」

「・・・なんでわかったのよ。」

「顔に書いてる。」

「へっ?」

「でもさー、ああいうのって青春っていうんじゃねえか?」

「別に青春したい、だなんて思ってない。」

「お前・・・・・・、1年前と変わったな。」

「あたしだって成長するわよ。・・・あたしたちって1か月ももたなかったんだね。」

「したことって、手つないで・・・チューぐらいだったもんなー。」

「なつかしー!・・・でもさ、俊介。」

「ん?」

「ずっと約束守ってくれてて・・・ありがと。・・・じゃ。」