「梨夜・・・。」 あたしを呼ぶ声がして、ハッとそちら向く。 そこにいたのは、あたしの専属執事。禅堂 楓【ゼンドウ カエデ】。 「か・・え・・で・・・。」 掠れる声で、あたしはそう言った。 「梨夜。病院まで行くぞ。」 「あ・・」 楓に腕を引っ張られ、放心状態のあたしは楓に身を任せることになってしまった。