「え?家庭教師?」


4月中旬に差し掛かった土曜の今日。

あたしは自分の部屋で、紅茶の入ったカップを片手にお菓子を食べていたところ。



「あぁ。何故か依頼がきてる。」

そう言って手元の紙をペラッとめくる楓。


どうやらあたしに家庭教師の依頼が来ているらしい。若社長という事もあって子供の未来に役立つのだろうか、別にそんな仕事をしている訳でもないのに・・・。まぁ今殆んどの仕事は部下にやらせているし、[夜の用事]もなくなったので、暇といえば暇なあたし。



「まぁいいけど・・・。で?どこ様?」

一応聞いておかないと。まぁ楓があたしに話したのだから、変なところではないと思うけど。