舞う蝶と聖なる龍

一バキッ


ードカッ


グラウンドには、鈍い音が響いている。


っ…何人いるのよ!


さっきよりも増えてる気がするんですけど?!


「舞蝶!やめたんじゃないのか!?」


近づいてきたと思えば…。


それ今聞く必要ありますかね?


状況見て動いてくださいよ!


「…やめたよ。でも、やっぱり私にはここしかないからね」


元々、黒蝶に入ったのは母を見殺しにした父への反抗。


でも、だんだんとかけがえのない場所になった。


私は、黒蝶を離れる気はなかった。


だけど…、私は見てしまった。


薬に手を出し、犯罪を犯す者、友達に手をあげる者…。


私はそれ以来、喧嘩する気力も、総長をする気力も失せた。


そんな私が総長じゃ危ないから、私は黒蝶を抜けた。