舞う蝶と聖なる龍

『今の声は松山か?』


「うん。今、屋上にいるから」


『学校来たんなら、俺か力也に言え。力也の奴、“千尋がこない!”って騒いでたぞ?』


あー忘れてた。


教室にも職員室にも寄らずに屋上にきたからな〜。


正直めんどくさかったし。


どう答えるか迷っていると、賑やかな声と共に屋上の扉が開かれた。


「おー。ここにいたか」


そこに来たのは綺羅・造平・ハ尋・遥の4人。


またややこしいのが来た…。


「あー!千尋!教室にいるんじゃなかったのか!?」


「チッ。…健ちゃん、力也にごめんって謝っといて」


『りょーかい』


そう言って、健ちゃんは電話を切った。