「はぁ……疲れた……」 未海ちゃんは私よりだいぶ走るのが速いから、着いていくのが大変だ。 「さ、これからが勝負よ!!」 未海ちゃんと一緒に購買に並ぶ、人混みに入った。 一瞬で未海ちゃんとは離ればなれ。 早く買って早く教室に戻りたいなぁ…… そんなことを思いながら購買目がけて手を伸ばす。 ……でも、届かない。 はぁ……無理だよ…… と、その時─── 「ひゃ……っ!?」 お尻に変な感触を感じる。 き、気持ち悪い……っ!! これって……痴漢!? 私は怖くてその場に立ち尽くす。