翌朝。




「いいか、絶対に芹沢が話しかけてきても笑顔振りまくなよ!!」





「は、はい……」





蓮に家を出てすぐにそうキツく言われた。




笑顔振りまくなよって……ちょっと無理かも……




芹沢君のあの爽やかな笑顔見ると、思わず笑顔になっちゃうんだもん。





蓮はいつもより力強く私の手を握る。





はぁ……何か面倒なことになってきたなぁ……




「おはよーっ!結城、由那ちゃん!」





───来た!!





「お……おはよ……」




顔が引きつらせながら振り向く。





すると、いつも通り眩しい笑顔の芹沢君。




うぅ……笑顔になっちゃいそう……