「……あいつに由那を渡すんじゃねぇーぞ?」




「……当たり前だろ。」





あいつに由那を譲る気なんて少しもない。




あいつは……俺のものだから。





「あーあ……その優しさを俺にも向けて欲しいなぁ……」




勇人が甘えたような声で言う。





「はぁ?」





まぁ、確かに勇人には普段から冷たい態度とってるけど。




「ま、とにかく頑張れよ」





勇人とグーをした手をぶつけ合う。





「あぁ。」





冷たくあしらってるけど、本当はこいつのこと……1番の親友だって思ってる。