俺は放課後、岡本に図書室へ呼び出されていた。




「………相談って何?」




俺が問いかけると、岡本は恥ずかしそうに笑う。




「……実はね……相談じゃないの……」





「え?」




何だよ、それ。
俺、早く帰りてぇーんだけどなぁ……





「蓮君に言いたいことがあるの。」




「ふぅーん?俺、ちょっと急いでるから早く言ってくれる?」




「あの……実は私……蓮君が好きなの!!」




……告白かよ。
確かに岡本はやたら俺に勉強を教えろと頼んできたりしてたなぁ……





でも……俺は由那しかありえない。




「ごめん…俺、好きな奴が……」





その時、岡本が背伸びをして俺に唇を近づけてくる。





「それでもいいの……2番目でいいから……」




俺はそう言った岡本に驚く。





驚いている間にも、段々と唇が迫る。





その時───





ドタドタ……





廊下から誰かの足音がした。





それと共に、岡本は顔を近づけるのをやめた。




「……私、諦めないから。」




岡本は少し不敵な笑みを浮かべて去っていった。