「――こと、誠ー」 「ん…」 ユサユサと、体を奏に揺らされて目が覚めた。 「授業終わったよー。ほらほら、早く教室戻ろ?」 あぁ、さっきの授業図書室で調べ物だったっけ…。 周りを見渡すと、クラスの人はほとんど教室に戻っているようで、人は数えられるほどしらいなかった。 少し乱れた髪を整えて、忘れ物がないか確認する。 「あれ?」 手に、なにかがあたった。