その時、先輩と目が合った。 そしてそのまま、先輩が全力でこっちに向かって走ってくる。 え?何事? 「最勝寺さん、来て」 「え?え?」 そのまま手を掴まれて、ゴールに向かって走る。 『2位は、イケメン柏崎くんですッ!いやぁー、本当に格好良いですねッ!』 なぜか力説するアナウンス。 「あ、あの、先輩…!」 掴まれている手が、熱い。 そこだけ、溶けてしまうじゃないかってくらい。