「はぁー…。出たくない…」 つい、本音が漏れてしまった。 後藤さんは、無言で頷いていた。 『――次は、2年生の障害物競走です』 ついに、本当についに来てしまった。 もう、やるしかないのか…。 「位置について――」 ドキドキするなぁ…。 いつまで経っても、この緊張には慣れない。 「よーい…」 パァンッ!