私と先輩。



「え!?あの人がいいのッ!?ちょっっと待ってて~」


「あ、ちょ…!」


私が止める前に、奏はその人のところに行ってしまった。


あー、もう、誤解なのに…!


「―…はいッ!行ってきてください」


ドンっと奏はその人を私のほうに突き飛ばしていた。


…痛そうだったよ奏…。


「っと…。あ、俺田島圭介。よろしくね」


ニコっと微笑む田島さん。


…カワイイな。


少し恥ずかしそうに笑うところとか、先輩に似ている。


「……ちょ、あんまし見つめないで」