「~♪」 「あらあら、誠ご機嫌なの?」 「うん、今度、ひなたちゃんと出かけるんだ」 満面の笑顔で答えれば、良かったねーと笑い返す奏。 「最勝寺さん」 少し低めの、凛とした声。 この声は、柏崎先輩の声だ。 「はい!」 勢いよく振り返れば、やっぱり、柏崎先輩だった。 「…おはよう」 「あ、おはようございます」 「昨日、ひなたとメールしたんだね。ひなた、すっごく嬉しそうだった」