4月1日、入学式の日
花園佳子(はなぞの かこ)はH市立O中学校
の前に立っていた。
「ここが今日から通う中学校...」
花園佳子は期待に胸踊らせ校門を
走り抜けた。
バンッ!
不意にぶつかった何かに弾き飛ばされ
佳子はスゴい勢いでしりもちをついた。
「痛ったぁ~…」
「痛ッテェ~…」
2つの声が同時にこう言った
佳子は飛び起きぶつかった何かに謝った。
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
深々と頭を下げた。
「あ?良いよ良いよ」
と村上麟太郎(むらかみ りんたろう)
は言った。
「お前、今年入学したのか?」
と麟太郎は佳子に聞いた。
「え?あっ、はい!」
「そっか!俺もなんだ!同じクラスだったら
良いな!」
と麟太郎。佳子は
「はいっ!」
と笑顔で答えた。
「お前、名前は?」
麟太郎は佳子に聞いた。
「佳子。花園佳子ですっ!」
佳子は大声で言った。
「あなたは?」
佳子は、言った。
「俺?俺は麟太郎。村上麟太郎だ!」