そして床を見て俺は呆然と立ち尽くした。




山田に返したはずのエロ本がここにある……!

しかも二冊?!アイツからは一冊しかもらってないはずなのに。



しかし、その謎は案外早く解けた。


「……大希、わざと忘れていったな」



俺はつぶやいた。


冗談じゃねぇよ、家には俺しか男がいないのに。

母さんと妹がいるのに。




このエロ本をどうにかしなければならない。


とは思っていたが、だからと言って外に捨てに行くのも何気恥ずかしいし(そもそもエロ本をもらって以来、まだリサイクルの日が来ていない)、返してやろうかと思っていたが外に持ち出すだけでも恥ずかしい。



……俺って不健全だな。