現在7時。 待ち合わせの時間まで30分もあるじゃない……! あの後あたしは一旦家に帰り、化粧を直したりなんなりしていたのだが、それでも着くのが早すぎたようで。 絶対まだ来てないって。 そう思いながらもあたしは、居酒屋の扉を開けた。 「麗紗、こっち」 颯汰が手招きしていた。 「待ち合わせ7時だよね?」 「うん」 「あたしの時計狂った?」 「俺が早く着いただけ」 「あ、そうか……」 あたしは苦笑いして颯汰の隣に座った。