「そろそろ行こうか」 倉田くんはあたしを離してそのかわりにあたしの手を握った。 「……うん!」 もお、死んだっていいかも。 今むっちゃ幸せだもん。 この恋は決して無謀じゃなかった。 無駄じゃなかったんだ――。 絶対にこの手を離さないでいようと、あたしは倉田くんの手を強く握った。