「れ、蓮…どうしちゃったの?おかしいよ」
「そうだよな、俺もそう思う」
私の背中に回されていた腕は解け、
蓮に真っ直ぐ見つめられた
「姫華」
突然、本当の名前で呼ばれ胸が高鳴る
「ほかの奴の前でそんな顔するなよ」
そう言って私の額に軽くキスを落とした
「あ…ぇ…」
もちろん、私の顔は赤くなる
「ははっ、リンゴみてーだな」
笑いながら頭をポンポンとされた
「次は昼休みだぞ」
そう言って運動場の方へと歩く蓮
その背中をみてまた胸が高鳴る
さっき…
抱きしめられて腕を解かれた時
もう少しこのままで…って思ったのは
なんでだろう
自分でもわからず、そう思ったのは気にしないでおこう
そう思って蓮の背中を追いかけた


