その日は数学、体育・・と
苦手な教科が続いたのもあって、
昼休みまでずっと保健室にいた。
急がなきゃ・・・!
昼休み開始同時にお弁当片手に
小走りで廊下を進み始めた。
「きゃっ」
「うわっ」
曲がり廊下で先生に激突。
お弁当は
大きな音をたて床に落ちた。
「ご、ごめんなさい・・」
ぶつかった相手は
田中 亮こと、タナティー。
私のクラスの副担任だ。
ちなみにあだ名の由来は
田中+ティーチャー(先生)。
「あ、相沢~良いところに!」
「・・え」
冷や汗が額をつたう。
なんだろう、このただならない
嫌な予感は・・・!?
まだ23歳、大学出たばっかの
タナティーは爽やかに言った。
「これ職員室に持っていって
くれないか?重いんだよーやっぱ
若いやつに任せないとな!!」
「・・・はい?」
それだけ言うと、ドッサリと積まれた
プリントの山を私に渡してきた。
あ、あ、ありえないッ!!
私にも用事があるのに・・強制!?
何かプリント無駄に重いし・・・!
つかあんたも充分若いだろッ!!!
全力で叫びたくなる私を置き去りに
したまま、先生と時間は過ぎてった。


