「そういえば」
「ん・・何?」
何かを思い出したユミリンが、
丁寧に折られた手のひらサイズの
メモ紙を一枚渡してきた。
「彼氏から・・じゃなかった、
元彼君からの預かりもの」
「蓮君から・・?」
「そ、私もう行くから、読みなよ?
ソレ渡してきた時の蓮君、
マジで真剣だったから」
お礼を言ってユミリンを見送り、
メモ紙とのにらめっこが始まった。
蓮君、突然あんなこと言って、
怒ってるよね・・。
今更だけど、冷静になったら
悪いのは明らかに私だ。
確かに蓮君は結ちゃんを大切に
してるけど、それは心配だから。
イジメられて泣く結ちゃんを
心配する優しい蓮君。
蓮君はソレが嘘だと知らないのに・・
一方的に気持ちを押し付けた。
「私・・・・・最低ッ」
決心し、メモ紙を広げる。
自分は気持ちを押し付けておいて、
蓮君の気持ちを知るのが怖いなんて、
勝手すぎるだろ自分っ!!


