「いや、大したことじゃないから」
そう誤魔化して、そそくさと
その場を離れようとする私を、
隆馬が捕まえた。
「大したことだから
泣いてたんでしょ、先輩」
どうやら全てお見通し。
ま、他人から見たら
本当に大したことじゃない。
けど私にとっては・・・。
「・・誰にも言わないなら話すけど」
「言いませんっ」
「・・・・・あのね、実は・・」
誰かに分かってもらいたいのと、
一緒に考えてもらいたいのと、
隆馬が発する謎の安心感で、
・・・全て話した。
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