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結局、丸く収まったまりあと瑛。
二人が、互いに照れながらも元の場所に戻ると…そこには、想像しなかった光景が広がっていた。
いつも通り、余裕そうな微笑みを顔に浮かべるオーリィ。
所在なさげに並んで立っている、太一と清良。
そして――…
「龍真……どうして?」
「…………」
不安そうな表情で問い掛ける神無と、それに無言で応える龍真。
「え、……どうしたのよ?」
思わず口を挟むと、こちらに気付いた神無が「まりあっ!」と言いながら駆け寄ってきた。
そして、どこか動揺したような表情で胸元あたりの制服をキュッ、と握りしめると
「あ、あのね…龍真が、さっきの薔薇について何か知ってるかもしれなくて」
――だけど、何も答えてくれないの。
そう言うと、ションボリと俯いてしまった。

