「…………なっ、」
予想外の甘い言葉に、まりあは頬が赤くなるのを感じた。
思わず否定しようとして
『……瑛先輩は、嘘を言う人なんかじゃない』
その事実と、瑛の真剣な表情に…言葉を飲み込んだ。
けれど……やっぱり、すぐには信じられなくて。
「え…ぇぇえっ……!」
混乱したまま、目の前の綺麗な顔を凝視すれば
「……お前が信じられない気持ちは分かる。俺だって、今だに自分の気持ちが信じられない」
そんな言葉と共に
「だが……本当だ」
降ってきたのは、優しいキス。
『――――!』
まりあは、突然の柔らかな感触に驚きながらも、心の中が嬉しさでいっぱいになるのを感じ
静かに瞼を閉じたのだった――…

