赤い薔薇の下で【六花の翼コラボ】





「……何故」



思わず理由を問えば、



「なんで、って……僕の告白を成功させるための準備ですわ」



協力してくれますよね?


そんな言葉を、笑顔の下に滲ませるオーリィ。


しかし瑛は、その言葉に何も答えなかった――否、



『――――ッ』



答える事が、できなかった。


……本来なら、後輩の恋を応援してしかるべきなのに



足が動かない。


声が出ない。


オーリィの言葉を反芻(ハンスウ)するだけで、胸の奥が鈍く痛む。


そう、まるで――…



心が、その言葉を拒否するかのように。