「ほな、行くか!!」 「……そうだな」 「一体、お相手は誰なんだろっ」 「気になるね、本当に」 4人の意見が一致したのを見届けた瑛は、その光景を一瞥すると机の中から一冊の文庫本を取り出した。 『……これでやっと静かになる』 心の中で呟きつつ、挟んでいた栞に手を伸ばす――と。 「…って先輩!?何やっとるん!?」 そんな声と共に、手に持っていた本を奪い取られてしまった。