「ほ、本当ですか!?」 驚いたまりあは、勢い良く顔を上げた。 その瞬間、銀色の髪をかきあげた瑛の紫色の瞳と目が合い――思わず逸らしてしまう。 そして、そんな事は気にも留めない瑛は 「文字は、校章の裏――つまり、薔薇の下側に書いてあったと言ったな? それは恐らく、ラテン語で『薔薇の下で』――秘密、という意味を表しているんだと思う」 至極当然といった様子で、そう言い切った。