原因不明な心のモヤモヤを抑えながら、私は再びテーブルに向かう。


「さてっ‼作詞の続き、頑張るぞーっ‼」

握った拳を天井に突き上げて、なんとか気持ちを奮い立たせようとする。


すると悠は

「…あいつへの気持ち、詞にすんのか?」

と聞いてくる。

「うぅん。しない。だってもう想いは伝えたし、デビュー曲の1つなのに失恋ソングなんて悲しいでしょ?他のを考える」


他のを考える、って言ったのはいいけど、じゃあ何を書くの?
自分で言っておきながら、わからない。


「…他のって、どーすんだ?明日までなんだぞ⁈」

悠が少し声を大きめにして言う。
本当に、悠の言う通りだよ……。