蓮side


 「はぁ…。」


 俺とあゆみの思い出の場所なんて来なければ良かった…。

いやでも思い出してしまう。



今日は、もう忘れたくて酔ったふりをした。今日は、いくら飲んでも酔わない。いや、酔えない。

あゆみの気持ちは、初めから気付いていた。俺は、ダメもとで中学校最後の日に告白した。でも、君はこちらこそって笑ってた。



でも、俺はしってる。君は知らないだろう?………君は、悲しそうに笑ってたんだよ。

それでも良かった。あゆみが俺の物になるのなら。いつか俺を見てくれると信じてたから。


君は、俺を蓮にぃと呼ぶ。あいつのことは涼くんなのに…。昔からそう。
俺のことは、兄のように慕ってくれた。でも、俺は満足できなかった。

いつだって本当に必要としているのは、あいつなんだ。


なんで、俺じゃないんだ。
なんで、俺じゃだめなんだ。

なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで…っ……。


俺は気持ちを紛らわせるように、酒を飲んだ。

「はぁ…。」

もう、だめかな…。
覚悟は、ついていた。あゆみが望むのなら、俺はあきらめるから…。

俺じゃだめなんだ。君を幸せには出来ない。

俺は君の笑顔が好きなんだ。

君が心から笑えるのは、誰の隣……?

………答えはもう出ている。

いままでごめん。


そして、ありがとう…。