病室に着いても、一言も発することなくベッドに転がった。
・・・・・なんか、色々疲れた。
「もうすぐ夕食の時間ですね」
そう言いながら、広瀬が肩にかけていた鞄をごそごそ漁りだした。
・・・・・イライラする。
いい加減帰って欲しい。
「関屋さん、ごはんですよに喜んでくれたから、今日はごま塩の差し入れです。 他の人には内緒ですよ。 怒られちゃうんで」
広瀬が鞄からごま塩を取り出して、オレの枕元に置いた。
ごはんですよで喜んでた自分が恥ずかしい。
ごま塩で喜ぶ人間だと思われたのに、腹が立つ。
今にも爆発しそうな苛立ち。
・・・・・・ダメだ。
キレる。



